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Saturday, April 17, 2010

2010 米国美術教育学会報告其の一 (4/13-4/18): 2010年度のテーマ考察「Social Justice」

今回のボルチモアの学会は2年振りの発表ということで、パネルディスカッションもあわせて、4つの発表があったので、実は他の発表を聞く機会がなかった。でも4つの発表の内、パネルが2つあり、結果そのパネラーの発表を聞くことができたので、良い経験をさせてもらった。

その他、ボルチモア滞在に関して言えば、今まで以上に楽しめた。当初はワシントンDCでの開催が予定されていたが、別の大きな学会と重なり、学会会場が確保できないということで、急遽近くのボルチモアでの開催となった。(なんでも800件以上の発表&ワークショップを開催し、5千人の参加者をまかなうということになると、そう簡単に代替場所は難しいらしい。納得。)結果よかったのである。ボルチモアがこんなに素敵な都市とは知らなかった。

写真は例の「Visionary Museum」に行く途中見かけたアメリカ国旗。ちょっとちがうのがわかりますか?そう星の数が少ないのですね。南北戦争前のもの。これを見た時、アメリカ史を知らない私でも、少々感慨深いものがありました。200年には200年の歴史があるのですね。

ということで、今回のブログのタイトル「Social Justice」。今年の学会テーマが「社会的公平さ/正義」とは、どうなっているの?もともと米国はこの国旗でもわかるように、もともと人間は弱く公平さに欠く存在であり、それだからこそ皆でそれを追求する必要があるという姿勢が社会の中に満ち満ちている国。特定の学科に限らず、ほとんどの学科でこのテーマに関する授業は行われているので、特別に驚くことは何もないのだけれど、あえて「美術教育」のテーマとして特定するにはやっぱり、おやと思わずにいられない。

このテーマをどの切り口からせめていくのか?

いずれにしろますます「作品制作」より「批評」の方にシフトしているのが、米国の美術教育であることは間違いないですね。それでいいのか?アメリカ?いいのか悪いのかについて、もしくはまたこれらの方法論について、これから侃々諤々、口角泡を飛ばし、ロープをはって(笑)、討論がすすむことにこれからしばらくはなるでしょう。

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